62人が本棚に入れています
本棚に追加
「さーて!ここだぞー!」
彼女が両手をババーンと広げて、見上げた先は高くて大きいビルだった。
まるで空に届かんばかりの高さで、ビルのてっぺんを見ると首がつりそうになった。
すごく大きい。そしてそのビルの正面には警備員が二人立っていて、密かに僕の胸は心拍数が増した。
緊張感、だろうか。
ただの高校生が、故障をなんとかするために会社に乗り込んできって、意外とやばいことなんじゃないのか……?
そんな風に僕が考えを巡らしていることも知らずに、花井さんはズカズカと警備員さんに声をかけに行った。
最初のコメントを投稿しよう!