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自宅のアパートへと帰宅すると、服を脱ぎ捨てそのままベッドへと倒れ込むように横になった。
いつまでこんな関係を続けているんだろう...
エドにとって私はただの都合のいい関係。
食事をして、sexするだけ...
それなのに私は彼と別れる事が出来なかった。
彼を..エドワードを愛しているから___
結婚なんて最初から望んでいなかった。
そんなこと無理だって分かってるし、だから私から結婚なんて言葉を口にしたことはない。
その言葉を口にしたらエドが離れていきそうで怖かった。
ただ最近はこのままでいいのかと頻繁に考えてしまう。
周りは結婚して会社を退職している..そして家庭に入り子育てをしている。
自分も本当だったら今、家庭を築いているかもしれない...
愛してくれる夫がいて、愛しい我が子がいる家庭...
私は上司との不倫と自分の現実に押し潰されそうになっていた___
ーーー
目を覚ますと体中ぐっしょりと汗をかいていた。
ローズは悪夢のような夢を見た。
それはたまに見るし、特に精神的に落ちている時によく見る夢だった...
起き上がるとキッチンの冷蔵庫から500mlのミネラルウォーターのボトルを取り出し、一気に飲み干した。
汗をかいて気持ち悪い...
彼女はバスルームで熱いシャワーを浴びた。
自然と涙が溢れだす..
この世界で自分がいなくても誰も悲しむ人はいないし、困る人もいない。
エドはどうだろうか?
少しは悲しんでくれるだろうか...
また、あの風景が頭に浮かぶ。
黄金色の麦畑...優しい風が吹いて、小麦の穂がゆらゆらと揺れている。
そしてぼんやりとだが、人が立っていた。
目をぎゅっと瞑るとその光景はだんだんとハッキリとしてくる。
しかしローズはハッとして目を開けるとシャワーのボタンを押し、お湯を止めた。
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