【あ】雨音遠く、声を殺した

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【あ】雨音遠く、声を殺した

 雨の音に紛れて泣いていたのに、気づけば遠く近く聴こえてくるのは、透んだ虫の音。  こんな美しい音の中では、惨めな声で泣く事はできない。  天よ、私を哀れと思うなら、どうか私のために泣いて下さい。  耳を覆う激しい雨音の中でなら、私は思う様声を絞り、お前を思って泣き叫ぶ事ができるだろうから。           ☆ 木戸孝允→高杉晋作 一応、二人はご近所さんで幼馴染、という設定。6歳違いです。
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