【あ】温かい<非>日常に終わりを告げよう(2)

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【あ】温かい<非>日常に終わりを告げよう(2)

私がいて、あの人がいた。 多分、それだけでよかった。 痩せたなあと気遣ってくれた。 辛かったなあと背を抱いてくれた。 あの人の肩に頭を預け、体温を感じるだけで、私の心は夜明けの海のように凪いだ。 なのに私は。 何故私は。 あの人がいなければ、私は冬の滝のように白く冷たく凍りつく他はないのだ。      ☆ 大久保利通→西郷隆盛。大久保利通独白。 この親友同士はまさに時代に引き裂かれたという気がします。
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