第2章、変化

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第2章、変化

私は仕事を辞めて結婚した 希望通り、裕也の妻となり専業主婦となった。 もう二度と医療現場なんかに戻らない もう二度とあんな過酷な現場には戻らない。 悪いけど自分の命の方が大切! 平凡な毎日が過ぎていく 毎朝、旦那の弁当を作り 旦那を起こして送り出す その後、鳥の声を聞きながら家事をこなす。 働いていた時には気にも止めなかった自然、風景、鳥の声 道端に咲いてる雑草や小さな花にも気付かず 太陽の日差しのありがたみも解らなかったあの頃。 今考えてみたら完全に鬱状態であった。 毎日毎日、こうして家を守っていく日々 仕事を辞めてから二年がたったが 今でもコロナ禍が続いている 多くの人が亡くなっていった コロナウイルスは進化を続けている もう有効なワクチンはなく どれも効果がない、 罹患すれば死の病の宣告を受ける事になる 世界中の人口がコロナウイルスにより 亡くなっていき、罹れば助からない。 政府の機能は完全に麻痺しており各地で暴動が起きている 官僚や政治家に大金持ちは自己シェルターを作り引きこもっている なんでも火星に移住計画を立ててるらしい 世紀末の世の中 そんな中で不思議な子供達が出現してきた。 額に目がある3つ目の子供達 そして地球の重力が軽くなってきた現象 「人類削減計画、グレートリセット」 新興宗教が、こういう事を言い出した 信者は自分達だけは生き残れると思っているのだろうか、 私は運命論者である あの世に帰る時は寿命が尽きる時 ましてや私達夫婦には子供がいない 決してこんな世紀末な世の中で 生き残りたいとは思ってはいない 今が全てである。命ある限り生きる 大地にしっかりと足を着けて自然と共に生きている。 夫と一緒に生きている。 これ以上の幸せはない 「グレートリセット」とは人間の細胞に突然変化が起きて 人間が進化する仮説の事である バカらしい、人間が進化して果たして私達夫婦は生きてられるのだろうか 私の家族や友達や大切な人達が生きてられるのだろうか そして今の地球の重力も、もっと軽くなり 人間の寿命は今よりもっと長くなるらしい テレパシー等も使えるようになる 現在の脳の99%は使われていないので その潜在能力が活性化したら新しい人類が出現すると云う 地球外生命体は当然のように存在し公にその姿を現す。 地球を滅亡させる現在の不良品の人類は淘汰され 新しい生命体の時代が来るという。 夢はあるが現実に生活している一主婦の自分としてはピンとこない夢物語 人類の進化よりもこれ以上食料品が値上がりしない事を祈っている。
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