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出逢い
書き出しはこうだ。
俺にとってもその出逢いは、魔法のようだったー。
その日、古い付き合いの友人から飲みの誘いを受けた俺は、
仕事終わり、そいつの職場近くの居酒屋で遅くまで飲んでいた。
珍しく飲みになんか誘ってくるから、何かあったのかと思ったが、
残念ながら、そいつが俺に情けない姿を見せることはなかった。
いつもより少し強めの酒をちびちびと飲み続けるそいつと、
お互いの仕事のこと、
馴染みの友人達のことなんかを話しただけだ。
それでも久しぶりだったこともあって、
お互いに明日も仕事だというのに、
気付けば何時間も居酒屋に入り浸ってしまっていた。
普段通りを装っていたそいつが、
俺と酒を呑んだことくらいで何かが変わるとも思えないが、
少しでも気が楽になったならいいー。
そんなことを思いながら、
お互いの家路へと足を向けて少しした頃だった。
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