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――三時間後……。  辺りに陽が射し始める。スズメ達も、朝の訪れを知らせるため、下手くそな歌を歌っている。そろそろ作業員達もやって来るぞ。なにしてんだ六本木の奴。  六本木の落としていったハンカチを踏みつけていると、黒のワンボックスカーが、俺の前に停まった。六本木か。 「買ってきたよ……へぐわっ」  車から、大量のエコバックとともに、六本木が転がり落ちてきた。よく転ぶ奴だ。 『よし、じゃあ投入しろ』  エコバックの下敷きになった六本木を見下ろしつつ指示を出す。
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