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「はぁ、巡回も辛いな……トワ君代わってくれないかな……」  まだ深夜にも関わらず、下っ端の中年監督である六本木が、俺の前へやって来た。財布を取り出しながら、日課の愚痴をぐちぐちと言う。 「えっ? ココア以外売り切れじゃん。最悪……やめやめ」  財布をしまい、俺に背を預ける六本木。さて、じゃあこいつに協力してもらうか……。 『おい、今すぐを持って来い』  六本木の胸倉を掴みながら、穏便に協力を要請する。 「うわっ! えっ、なに?」  宙に浮いた足をバタバタさせ、もがき苦しむ六本木。
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