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…同棲ってなんだか緊張する。
そもそも、婚約もしていないのに同棲なんかいいのだろうか。
私の両親はもう唯と結婚するものだと思っているようだし、唯の親も同じ感じだ。
「ひっろいなぁ」
私は広い部屋の一つ一つを確認するようにして入った。
内見もしなかったから心配だったけど、このレベルのマンションはどこもいいに決まっている。
唯も私も別に部屋があるようだけど、寝室は一緒のようで大きなベットだけが置かれた部屋に入った瞬間、ドキドキしてしまって思わず自分の頬を両手で抑えてしまった。
私は唯が帰宅する前にある程度掃除等を済ませて帰りをまった。
…――
…
「ただいま」
「おかえり」
帰宅した唯に向かってそう言葉を投げかける。
少し疲れたような表をしている彼に近づく。
「いい部屋だね」
「まぁ、それなりの家賃だし」
「ありがとうね」
唯はネクタイを緩めて、コートとジャケットを脱いだ。
…なんか、やっぱり私おかしいかもしれない。
なんでこんなにドキドキしているのだろう。何がそうさせているのだろう。
チラッと唯がこちらを見た。
「どうかした?」
「いや、何も」
「ふぅん、なんか顔赤いような気がするけど」
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