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こんな関係、いずれ終わる。
唯に美麗さんのような婚約者が現れたら…―私なんてどうだっていい存在だからすぐに捨てられる。
なんで彼を好きになってしまったのだろう。
なんで…―。
神様がいるのなら、唯と出会わないような人生にしてほしかった。
こんなにも苦しい思いをするのなら…。
「唯は…―っ」
―唯は私の何?
その答えが知りたい。
ねぇ、そのくらいいいでしょう?
唯にとって、私は何なの?
唯は、無言で私の手を引き、入ったことのない寝室のドアを開けた。
リビングよりも広くて、その割にはやはり物がない印象だった。
「きゃっ…」
一人じゃ大きすぎるベッドに私を投げ捨てるように押し倒して、唯が私に跨ってくる。
静まり返る部屋でベットが揺れる音だけが耳を打ち、脈が速くなる。
私を見下ろすようにして、ベットに膝をつき冷淡な目を向ける。
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