それぞれの思惑

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「知りたい?」 「…え」 「さっきの質問の答え」 「…うん」 唯がシャツのボタンを外し、彼の肌が見えた。 何度も抱かれたって満たされることはない、それはわかっている。 だってそこに愛がないから。 そして唯にとってそれは…必要のないことだろうから。 「っ」 私に覆いかぶさり、その反動で彼の香りがふんわり鼻を掠める。キスしそうなくらい近い距離になった。 ドキドキして、どうしようもない。 願わくば、あなたも同じ気持ちだったらなんて思って… 「お前は俺にとって…―」 「…」 唯はじっと私の顔を見つめる。視線が絡み合って、彼の綺麗な顔がよく見えた。
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