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春日の混乱に比例し兄崎は焦っていた。
「ざけんな。こんな手抜き料理で俺の心が動くか。絶対ぇ無いから」
「あんだと、ゴラァ!」
「中学の時からずっと好きなんだ。知ってんだろうがこん畜生」
「知らねぇよ馬鹿」
「だからお前が好きだなんだよ。恋人になってほしい」
春日は不揃いに刻んだキャベツと肉を箸に挟んだままポカンとした表情で俺を見つめ返す。
かけすぎたソースが、皿の上に滴り落ちている。
やはり、飯は俺が作ろう。
こう見えて料理は得意だ。
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