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「あ……」
突然照明を当てられた暗闇の猫みたく目をかっと見開いて茫然と見つめていた。
「春日?」
「雰囲気に流された。忘れてくれ」
「嫌だったの?」
いや、そうじゃなくて。
と、珍しく口ごもりながらまるで失態を犯したかのような表情を浮かべた。
そりゃぁ、そうだ。
キスは春日から強請ったのだから、嫌悪などあるはずはない(と信じたい)。
赤面し狼狽えていたのだ。
如何して良いのか分からない、と言った所か。
自分自身に戸惑っているのかもしれない。
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