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「そういえば今週末夏祭りがあるよね。悠希達と行こうって話してるんだけど、水原さんも行かない？」
「行きたいです！！」
「良かったぁ。それでね、浴衣を着るつもりなんだけど、水原さんはどうする？」
「浴衣ですか。去年買った物ならありますけど」
「じゃあ二人で着よう。私のお母さん着付けが出来るから、やってもらおうよ」
「はい。お願いします」
去年お母さんがもう高校生だから、友達と夏祭りくらい行くだろうと言って浴衣を買ってくれた。誰とも予定がないのに、浴衣を着て家を出た。
独りで歩く屋台通りはいつもより寂しくて。みんな誰かと楽しそうに過ごしているから、自分だけ独りだというのが辛かった。
でも家族にバレないようにお土産を買って帰ったら、お母さんもお父さんも嬉しそうに笑ってくれた。でも今年は本当に友達と行けるんだ。
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