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この日は始業式を済ませ半日で学校が終わった。自己紹介の効果からか、すでにクラスはなじみ始めていた。美月を除いては。
夜両親と妹と夕食を食べていた時だ。父親が美月に聞いた。
「新しいクラスはどうだ?」
「うん。友達と同じクラスだったから。まあ良かったかな」
「そうか。それは良かったな。陽菜はどうだ?」
「別に普通」
「何だ、それは?良いのか悪いのか」
「だから普通だって。良くもなく悪くもなく」
「まあ悪くないなら良かったわ、ねぇ?」
「お姉ちゃんは美人だからさ。きっと新しいクラスでも人気者なんだろうなぁ。中学の時もすごいモテてたんだから」
「はいはい。その話は何回も聞いてるわよ。陽菜は本当にお姉ちゃんが好きね」
「だって本当にすごい人気だったんだもん。そんなお姉ちゃんの妹なんて鼻が高いよ」
「姉妹仲良くて良いことだ」
そう言って父親と母親は笑った。
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