近づく距離

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 えっと……こういう場合はどうしたらいいんだろう?本当はかすみちゃん達もいることを伝えればいいのかな? 「……水原さん、この人達と花火見たい?」 「え?えっと……」  正直見たくないような……。知らない人達だし、明らかに本多くんのこと好きな子達だし。それに……それに本多くんと二人の方が嬉しいから。なんでそう思うのかは分からないけれど、二人で見たいなって思う。 「水原さん?良いよね?」  返答に困っている美月に、悠希は目を見て言った。 「強く」 「!?」 「素直に」 「あ、あの……お断りします」  美月の言葉に、女子生徒二人はあきらかに不機嫌そうな顔をした。 「なんで断られないといけないわけ?うちら悠希くんと見たいんだよ!!水原さんは帰れば?」 「さ、先に私と本多くんが二人で見ていたんですから……帰るのはあなた達の方かと」 「何それ!?私達はここで花火が見たいのよ!!」  悠希はスッと立ち上がると、美月の手をとり立ち上がらせる。 「そんなにこの場所が気に入ったんなら、譲るわ。好きなだけ見てれば?」 「な、悠希くん!?」
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