75人が本棚に入れています
本棚に追加
/316ページ
あまりにもバカらしい理由に驚いた。そんなことで人をいじめるのかと。彼女は女子の中でもリーダー的存在だったから、他の女子も彼女について行ったんだろう。
彼女とクラスが変わっても似たような子はいるもので、また同じような理由で私は独りだった。
中学にあがると急に大人になったような気がした。決められたセーラー服に通学カバン。先輩達は明らかに一年の私達とは違う空気を持っていた。
中学一年私は生まれて初めて告白された。二年の先輩だった。とくに知らない人だったから断ったけど、とてもドキドキしたのを覚えている。
それからだ。ラブレターを貰ったり、呼び出されて告白されるようになったのは。初めはモテるね、なんて笑っていた女の子達が、少しずつ私から離れていった。
先輩の女の人に呼び出されては、生意気だと言われて叩かれたこともある。それでも私はまだ普通だった。男の子に話しかけられれば話していたし、辛くてもなるべく笑っていたと思う。
でもそれがいけなかったんだ。
「男好き」「男としか話さない」
そう言われるようになった。だって仕方ないじゃない。女の子は話してくれないんだから。話しかけてくれるのは男の子だけなんだから。
最初のコメントを投稿しよう!