自覚

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 美月は布団に寝転ぶと、天井を見つめた。  昨日は楽しかったなぁ。あの後本多くん、つけてたヘアゴムに気付いてくれたんだよね。それで似合ってるって言って笑ったんだ。  美月は昨日見た悠希の笑顔を思い出した。その途端に胸の奥がきゅーっとなって、なんだか嬉しくて仕方ない気持ちになった。 「本多くんの笑顔見ると、なんでこんなに嬉しいんだろう?」  もっと笑ってくれないかな?笑った顔が見たい。こんなこと思うなんてなんでだろう?  ふと携帯を見るといつ届いたのか、LINEが届いていた。開けば悠希からだった。 「本多くんから!?何だろう?」  そこには来週暇?とだけ書かれていた。届いたのは一時間以上前、慌てて返事を送る。 「暇です、と。そういえば携帯こまめに見るように言われていたんだった」  返事はすぐに届いた。その返事を見て、美月は驚いた。 「泊まりで旅行……行かない?って……え?」
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