自覚

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 緑!!見渡す限り緑でいっぱいだ!!  駅は無人駅。電車が去ると蝉の鳴き声だけが響き渡る。家こそ何軒かあるが、周りのほとんどが緑で、山がとても近かった。 「凄いですね。こんなにたくさんの緑初めて見ました」 「俺らも去年はそう思ったよー」 「あ、ばあちゃんだ」  悠希の声に視線を向けると、そこにはふくよかな女性がこちらに向かって手を振っていた。  あれが本多くんのお祖母さん。 「ばあちゃん。こっちが去年連れてきた……」 「晴くんだろ?で、こっちがかすみちゃん」 「覚えてたんだ」 「悠希の友達。当たり前だ」
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