75人が本棚に入れています
本棚に追加
「さあ、着いた」
「わぁ……」
目の前に広がるのは山ばかり、祖母の家の真裏も山で民家は三軒ほどしかなかった。
「八月なのに涼しい……」
「山だからな」
「山だと涼しいんですね」
「ばあちゃん家、扇風機もねぇよ」
「それは凄いですね」
「さあ入った、入った。お昼にしよう」
台所にあるテーブルへ着くと、テーブルの上には朝から用意してくれていたんだろう。天ぷら、コロッケ、煮物、煮豆、サラダが並んでいた。
「わー美味しそう」
「いただきます」
美月はかぼちゃの天ぷらを一口食べる。衣はサクサクで、かぼちゃは柔らかく甘かった。
「とても美味しいです」
「それは良かった」
最初のコメントを投稿しよう!