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だから高校では男の子とも話さないと決めた。同じ中学だった子達からすぐに噂は広がり、私に話しかけてくる女の子はいなかった。
男の子とも話さないようにしていたら、本当に独りになった。でも悲しくないふりをして、家では楽しいふりをして。
誰も本当の私になんて、誰も興味はないんだ。
「一目惚れしました!!俺と付き合って下さい!!」
「まじタイプなんです。良かったら連絡先交換しませんか?」
みんな見た目だけ。誰も私の中身を見てはくれない。誰とも話さなくなって一年が過ぎた。すっかり独りには慣れてきたけど、こうしてクラスが変わると心の奥が悲しみでいっぱいになる。
新しいクラスに新しいクラスメイト達。でもその輪の中に私は入れない。私はいつまでこんな生活を続けなければいけないんだろうか?
大学でも仕事をしていても、ずっとこの生活が続くのかな?
「そんなの耐えられない……」
独りは寂しい。独りは悲しい。でも明日の朝にはいつものように何も感じないフリをするんだ。それが最善の策だから。
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