自覚

18/32
前へ
/316ページ
次へ
 その後晴と悠希もお風呂に入ると、夕飯を食べるために台所のテーブルについた。 「わー美味しそう。冷やし中華だ」 「いただきます」  食べ始める四人をよそに、悠希の祖母は立ったまま食器を片付けていた。それに気付き美月は聞いた。 「本多くんのお祖母さんは、夕食もう食べられたんですか?」 「いやまだだよ。若い子らだけでたべた方がいいだろ?後で一人で食べるから気にしなさんな」 「一人で……せっかくですから、一緒に食べませんか?みんなで食べた方が美味しいですし」 「そうだよ。婆ちゃんが気にするとか、おかしいから止めて」 「一緒に食べましょうー」 「うん、うん」  笑顔の四人を見て祖母は仕方ないと呟くと、手を止め椅子に座った。それから五人はたわいもない話をしながらも、楽しく夕食を食べた。
/316ページ

最初のコメントを投稿しよう!

75人が本棚に入れています
本棚に追加