自覚

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「そ、そうなんですか。私は水を飲みに来まして」 「もしかして眠れない?」 「……はい」 「さっき昼寝したしな。あ、そうだ。水原さん、ちょっと来て」 「?」  そう言われて悠希に着いていくと、外へ出るのか靴をはき始めた。美月もそれに続くと、悠希が玄関の戸を開ける。 「見て」  そう言って悠希は上を見上げた。 「わあ……星が凄い……」 「凄いよな。こんなにたくさん見れるんだから」  空にはたくさんの星がキラキラと光り輝いていた。美月の住んでいる街では、ここまでたくさんの星を見ることは出来ない。 「月が綺麗ですね」 「それの意味知って言ってる?」 「それの、とは?」
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