自覚

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「こい?」 「こい……そう!!池にいる鯉の話で盛り上がっていたんです!!」 「は?」  これはいくらなんでも強引だったかな……でも言えない。かすみちゃんと恋の話をしていたなんて。 「き、綺麗ですよね?鯉」 「まあ……」  良かった、誤魔化せたみたい。  ホッとしたのも束の間、悠希の口から出てきたのは隠したかった方の恋の話だ。 「どうせするなら恋愛の話とかした方がいいんじゃねぇの……?」 「れ、恋愛ですか?」  じっと自分を見つめてくる悠希の目。そらしたくてもそらせなくて、美月の鼓動は速くなっていく。 「れ、恋愛なんてそんな……私なんてやっと友達が出来た所なんですよ?恋愛なんてそんなハードルの高いことまだまだいいです。友達がいれば充分幸せですから」 「……あ、そう」
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