自覚

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 しばらくして寝息をたて始めた美月の顔を見た後、かすみはくるりと体の向きを変え天井を見つめた。  なかなか戻って来ない美月ちゃんが心配になって、一階に行ったんだよ、私。そうしたら話し声が聞こえてきて、そっと戸を開けたら悠希と美月ちゃんが楽しそうに話してた。  何話してるの?って声をかけようと思ったのに、出来なかった。だってあの美月ちゃんが嬉しそうに笑っていたから。 「美月ちゃんの嘘つき……」  好きな人なんていないって言ったのに。私だから話してくれなかったの?私は勇気を出して話したのに。美月ちゃんだから話したのに。  美月ちゃんが悠希のことを好きなら、私は……。  かすみは小さく息を吐くと、ゆっくりと目を閉じた。
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