自覚

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「水原さんに見せたい物があるんだ」 「何ですか?」 「着いてきて」  そう言って歩き始める悠希の後ろを、美月は黙って着いていく。どれくらい歩いただろうか、突然開けた場所に出てその景色に美月は驚いた。 「凄い……。これ全部ひまわりですか?」 「そう。綺麗だよな」  一面ひまわり畑になったその場所では、ひまわりがぐんと上を向くように綺麗にたくさん咲いていた。 「あ、携帯……」  美月は携帯のカメラを起動させると、ひまわり畑に向ける。カシャッという音と共に、綺麗な景色が携帯画面いっぱいににうつる。 「それ俺にも送って」 「撮らないんですか?」 「水原さんが撮ったやつがいい」
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