75人が本棚に入れています
本棚に追加
「いた、いた。おーい!!」
美月と悠希を見つけた晴が、大きく手を振る。
「どこ行ってたの?探したよ」
「その辺適当に」
「婆ちゃんが野菜採るって」
「戻るか」
悠希と晴が話している時、ふと視線を感じた。前を見ればかすみが真っ直ぐ自分を見つめていた。
かすみちゃん……?
あまりに真っ直ぐな瞳に、美月は思わず目をそらした。
あれ、なんで私……だって、かすみちゃんのあんな顔初めて見たから……。それに後ろめたかった。本多くんのことをかすみちゃんが好きなこと知ってるのに、二人でひまわりを見たこと。本多くんのことを好きになってしまったことが。
「何してんだ?行くぞ」
「は、はい」
四人は家へ戻ると庭にあるハウスの中へ入る。中には悠希の祖母がしゃがんでミニトマトを採っていた。
「お昼に食べるから、好きなだけ採りな」
最初のコメントを投稿しよう!