言えない気持ち

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「わあ、トマトの匂いがします」  家で食べてる物はこんなに匂いがしたかな?真っ赤で美味しそう。 「水原さん」 「は、い!?」  振り向いた瞬間、悠希がミニトマトを美月の口へと放り込んだ。 「ん、甘くて美味しい……」 「野菜は採れたてが、一番美味いんだよ」  ていうか本多くんが近い……。肩が当たってるし、気になりだしたら気になって仕方ないよ。緊張する……。 「俺も食べちゃお」 「あんまり食べると昼飯食べれなくなるからなー」 「はーい」  元気に返事をする晴の隣で、かすみは一人黙々とミニトマトを採っていた。しかし美月はそれに気付かなかった。
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