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「そうだな、そうする……」
「私のことはいいから!!」
滅多に大きな声を出さないかすみに、驚く三人。
「あ……本当独りで大丈夫だから。美月ちゃん初めて来たんだし、山案内してあげてよ」
「でもかすみちゃん、独りじゃ心細くないですか?」
「全然」
「……俺残るよ。去年案内してもらってるし。悠希と水原さん二人で行って来なよ」
「まあ、そうするか」
「…………」
行って来ますと言うと、かすみと晴が手を振り送り出した。美月はなんだか申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
「かすみ、大丈夫?婆ちゃんに薬貰ってこようか?」
「…………」
「かすみ?」
顔を覗くと、かすみはボロボロと涙を流し始め驚き慌てる晴。
「かすみ!?泣くほど痛いのか?」
「晴……どうしよう。美月ちゃん……悠希のことが好きかもしれない」
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