75人が本棚に入れています
本棚に追加
「そうだな」
そう言って悠希は笑った。それを見て晴も嬉しそうに笑う。
「悠希はいつもみたいに、我が道を行かないと」
「そうだな。水原さんのペースか……。下手したら卒業まで待つかもしれねぇな」
「第二ボタンあげちゃえ!!」
「努力しますか」
「それでこそいつもの悠希。あ、そういえばかすみと水原さんもあんまり話してなかったよなー。なんかあった……」
「何?」
「いや、うーん。実はかすみがさ……」
一緒にお風呂に入る約束をしていたため、美月とかすみは脱衣所で服を脱いでいた。
どうしよう、かすみちゃん元気ない。私のせい?でもちゃんと好きじゃないって伝えたし、かすみちゃんが元気なくなる理由はなくなったはずだよね?
それとも気づかない所で私何かしたとか?夕食の時も清水くんしか話してなかったし……。本多くんも元気なさそうだったなぁ。大事な男友達って伝えたのに。
ガラッと戸を開けると、二人は風呂場へ入る。黙々と髪の毛を洗っていると、かすみが口を開いた。
「……美月ちゃん。嫌な態度とってごめんね」
「いえ、そんな」
最初のコメントを投稿しよう!