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「美月ちゃんが恋してないって言うなら信じるね。私が話したからつい美月ちゃんのことも知りたいからって……ちょっとしつこかったね、ごめん」
「そんなことないですよ!!」
「……でも約束して?初めての恋したら、教えて欲しいな。美月ちゃんの恋応援したいし、私の一番の親友だって思ってるから話して欲しい」
「かすみちゃん……。うん、約束します」
私のこと親友だって思っててくれたなんて……嬉しくて泣いてしまいそうだ。
「親友だなんて、光栄です」
それを聞いてかすみは微笑んだ。と同時に泡のついた手で自分の頬を叩いた。
「か、かすみちゃん?」
「これでこの話は終わり。あ、美月ちゃんのシャンプー良い香りだね。何使ってるの?」
「私はこれを……」
「あ、可愛いね。私のはこれだよー」
いつものように明るくはしゃぎだしたかすみを見て、美月は胸の奥が締め付けられるように苦しくなった。
親友だって言ってくれる人に、私は嘘をついてる。かすみちゃんのことを思って、自分の気持ちは言わないことに決めたけど、恋をしたら話すって約束した。私はいつその約束が守れる?私一生嘘をついていくの?
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