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「高校卒業したら、一人暮らしする予定」
「そうなんですか。でもご両親心配されないですか?」
「……しねぇだろ」
「…………」
ご両親と仲が悪いのかな?聞きたいけど、聞けない。
「……そっちは?夏休み何するの?」
「とくに予定は……。課題を終わらせるくらいですかね」
「暇人だね」
「暇人ですね」
「携帯。連絡するから」
「……はい」
連絡してくれるんだね。どうしよう、嬉しい……。夏休みまだ本多くんに会えるかもしれない。かすみちゃん、ごめんね。
私かすみちゃんを応援したいのに出来ないかもしれない。だって本多くんの一言が私をこんなにも喜ばせる。隣にいるだけで心臓がドキドキいって、でも嬉しくて。私かすみちゃんに嘘突き通せるかな。
街灯もない、月明かりが照らす庭で四人は楽しく花火をした。その時間はあっという間で、美月はどこか寂しい気持ちになった。
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