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「悠希くんが声かけてくれてるのにシカトとか何様?」
久しぶりに女子に呼び出されてしまった……。平和に過ごしていたのに。
「ちょっとモテるからって調子に乗ってんじゃないよ!!」
「……誰も話しかけて欲しいなんて言ってないけど」
「な!?何様のつもりだよ!!」
怒った女子生徒が思いっきり手を振り上げた瞬間、叩かれる。そう覚悟して目を瞑った。
「いじめ現場発見」
その声に視線を向けると、飲みかけのジュースの入った紙パックを片手に持ちながら、こちらを見ている悠希がいた。
「は、悠希くん!?」
少しずつ近づいてくる悠希に、女子生徒達は後ずさりしながら言い訳を探す。
「違うの……今のは」
「見苦しいわ」
「あ……い、行こう!!」
慌てて女子生徒達は、その場から走って逃げて行った。
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