会いたい

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「本多くん、ありがとうございます。本多くんに会えて良かったです」 「俺も」  手を振り来た道を歩いて行く美月の後ろ姿を見つめながら、悠希は携帯を取り出すと晴に電話をかける。 「あ、晴?今から出て来れる?かすみと二人に話があるんだ」  美月はぎゅっと拳を作ると、力強く歩いた。家に着いたらきっと父親は帰ってきてる。  話そう。何を言われても諦めずに、話をしよう。私には言葉がある。  家に着くと真っ直ぐリビングへ向かった。案の定帰っていた父親は、眉間にシワを寄せた。 「どこに行っていたんだ?」 「……お父さん。話があります」 「話?」  美月はテーブルのいつもの席へ座ると、父親はネクタイを緩めながら椅子へと座る。 「まず旅行に男の子がいること、黙っていてごめんなさい。言ったら反対されると思ったから、言えなかったの」 「だから黙って行ったというのか?」
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