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沈黙が続いた時だ。インターホンが鳴った。目を擦りながら母親が出ると、画面にうつってのは美月のよく知る顔だった。
「あの!!美月ちゃん、いますか?会いに来ました!!」
「……かすみちゃん?」
玄関のドアを開けると、かすみと晴が勢いよく中へと入ってきた。
「あ、美月ちゃんのお父さんですか?初めまして、池田かすみと言います!!あの旅行、私もいました!!悠希と二人じゃありません!!」
「俺も!!清水晴です!!水原さんの友達です!!」
「……本多くん、その髪」
二人の後ろに立っている悠希の髪の毛は黒く染められていた。
「言っただろ?人には言葉と行動があるって」
私のために、黒くしたの……?
「初めまして。本多悠希と言います。水原さんは高校で出来た大切な友達です。俺の髪の色が気に食わないならいくらでも染めます。だからこれからも今までみたいに仲良くさせて下さい」
「お願いします!!」
そう言って三人は頭を下げた。
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