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次の日の朝学校に着くと、美月は登校してきた悠希を見つけ声をかけた。
「ちょっといいですか?」
「いいけど」
屋上へ続く階段の踊り場に悠希を連れ出すと、美月は勇気を出して聞いた。
「……私のどこが性格ブスなんですか?」
「……は?」
「私……見た目のせいで、嫌われてると思っていたから。自分の性格がブスだなんて、気づかなくて。これ以上嫌われたくないんです。ブスだと困るんです」
恥ずかしい。でも聞かなきゃ……。どこが悪いのか聞いて直さないと。
俯く美月を見て、悠希は思わず笑った。
「何で笑うんですか?」
「面白いのな」
「どこが……真剣に聞いてるんですけど」
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