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「そ、そういうわけにはいきません。噂は誤解を解こうとしているのに、更に火に油を注ぐようなこと」
「俺走ってもいいよ?俺も噂とか気にしない……し、でもそんな簡単なことじゃないか」
悠希に睨まれ、晴は慌てて言葉を変える。
「困ったね」
心配そうなかすみの顔を見て、美月はなんとか笑顔を作ると大丈夫と言った。
「まだ日にちはありますし、何か良い方法を考えてみますから」
「私達も考えるね」
「ありがとうございます」
「…………」
そうは言ったものの、とくに良い考えが簡単に浮かぶはずもなくて。何も思いつかないまま体育祭当日を迎えた。
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