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そんな声を浴びる中悠希は握った手を離すと、美月の肩を抱き引き寄せる。
「今から俺のだから」
そう言うと嬉しそうに笑った。
「きゃー!!悠希が笑った!!」
「見たことないんだけど!!やばすぎる!!」
女子からは悲鳴のような歓喜の声、男子からはブーイングの嵐で、次の競技に入るまでなかなか落ち着かなかった。
自分の席へと座ると、美月は急に恥ずかしくなった。
私告白したんだ。しかも本多くんも私のことが好きって……。やばい、顔がニヤけちゃいそうで。
両想いってこんなにも嬉しいことなんだな。心の中が温かい。幸せだって思う。
「美月ちゃん。良かったね」
「かすみちゃん……。ありがとう。かすみちゃんが背中を押してくれなかったら、私一人の力じゃ無理だった。本当にありがとう。でも……かすみちゃん、ごめんね」
「?なんで謝るの?」
「だ、だって……かすみちゃんも本多くんのことが好きなんだよね?」
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