彼氏と彼女

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「か、からかわないで下さい!!」 「だって水原さん固まってるんだから。可愛くて」 「……初めて可愛いって言われました」 「……そりゃ言うよ。そう思ってるから」 「……嬉しいです」  一緒に食べた苺のクレープはなんだか甘酸っぱくて。ドキドキしていたからか、食べた気がしなかった。 「家まで送る」 「ありがとうございます」  立ち上がった美月の手を見て、悠希はそっとその手を握り締める。それに気付き振り向いた美月に、悠希は嫌?と聞いた。 「……嫌じゃないです」 「良かった。さ、行こう」 「……はい」  ギュッと力を込められたその手に、美月も力を込める。
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