文化祭

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 それからは文化祭の準備に追われる毎日で。でも出し物も友達と一緒の文化祭も、彼氏と一緒の文化祭も初めてだから、凄く楽しみで仕方なかった。  そして文化祭当日。手作りの看板が校門に飾られ、たくさんの出し物が開かれる中、他校生達が門をくぐる。 「キャー!!晴くん格好良い!!」 「そ、そうかな?」 「美月ちゃん、めちゃくちゃ可愛いよ!!写真撮ってもいい?」 「はい」  かすみはメイド服を着た美月を、携帯の画面におさめる。それをムッとしながら見ていたのは悠希だ。 「もう悠希。決まったんだから仕方ないでしょ?前半は美月ちゃんと晴、後半は私と悠希が担当する。考えてみたら美月ちゃんと悠希が同じ時間帯にいたら、大変なことになるもん」 「……はあ」 「私だって晴と二人で回りたかったよ」 「ご、ごめんね?かすみちゃん」 「なんで美月ちゃんが謝るの?決まっちゃったものは、仕方ないもんね。それに美月ちゃんも悠希と回れなくて残念だよね」
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