友達になりたい

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 朝全身の映る鏡の前に立ちながら、美月は制服のリボンをつける。斜めに流した前髪を手で整える。髪伸びてきたなぁ。胸まである少し茶色がかった髪の毛を見て思った。 「よし!!」  気合いを入れると、カバンを持って部屋を出た。 「おはよー」 「おはよう。あー今日も学校だるいわー」 「おはようございます」 「ああ、おは……よう?ええっ!?」  美月は驚く生徒の声を背中で聞きながら、颯爽と歩いて行く。2-Aの教室へ着くと、深呼吸をする。心の中でもう一度気合いを入れると、一歩を踏み出した。 「おはようございます」  美月は廊下側の一番後ろに座る男子生徒と目が合い挨拶をした。 「え、今……俺に挨拶してくれた?」
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