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「みんな驚いて返事どころじゃないんだよ」
そう言って晴は笑った。後から教室へ入って来た悠希も、すぐ状況を理解した。
「まあ、いいんじゃねぇの?」
「はい」
不思議。本多くんの言葉はいつも私に勇気をくれる。前に進む勇気を、これで大丈夫なんだという安心を。同じ歳なのに落ち着いてるし、だからかな?
「うるさいぞ。いつまで話してるんだ?」
いつの間にか鳴っていたチャイムに、岡村が教室へと入って来た。
「それが岡先。水原さんが話しかけてくれたんだよ!!挨拶してくれたの」
「私にも!!びっくりなんですけど?」
それを聞いて岡村は不思議そうな顔をした。
「何言ってるんだ?水原はいつも挨拶するぞ?礼儀正しくな」
「俺らには初めてなんだよ!!」
「あー分かったから。ホームルーム始めるぞ」
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