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午前中生徒達はずっと美月のことを話していた。それだけ生徒達にとって、大きな出来事だったんだろう。昼休みになり美月はいつものように、独りで弁当を食べようと準備をしていた。
「水原さん。一緒に食べても良いかな?」
かすみが弁当片手に美月の元へとやって来ていた。
「い、いいんですか?」
「聞いたのは、私の方だよ」
そう言ってかすみは笑った。机を合わせると、二人は向き合って弁当を開く。美月の弁当を見て、かすみがわあと声をあげる。
「水原さんのお弁当美味しそうだね。手作り?」
「はい……。(お母さんの)池田さんのお弁当もすごく美味しそうですね」
「ありがとう。今日は水原さんとお弁当食べたくて頑張っちゃった。」
「て、手作りなんですか?」
「えへへ」
凄い。彩りもカラフルだし、メインのハンバーグ、ポテトサラダ、きんぴら牛蒡まである!!手作りなんて。
「凄いですね。料理好きなんですか?」
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