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「ここ家です。あの、送ってくれてありがとうございます」
「……さっきのプリクラ見せて」
「え?はい……」
なんか見られるの恥ずかしいんだけど。池田さんは可愛くポーズをとっているのに、私はただ立ってるだけだし。
「ハサミある?」
「も、持ってきます」
家から持ってきたハサミを悠希に手渡すと、プリクラをジョキジョキと切り始めた。
「何をして……?」
「はい。返すわ」
「?」
見てみれば撮ったプリクラが、一枚足りなかった。
「ど、どうするんですか?それ」
「笑ってるの貴重だから、貰っとくわ」
「ダメですよ!!そんなの、返して下さい!!」
奪おうとする美月の手を避けると、悠希は嫌だと言うように舌を出した。手をひらひらと振りながら、また明日と言って悠希は帰って行った。
「プリクラなんて貰って、どうするんだろう……」
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