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朝教室へ着くと、何やら悠希の周りに人が集まり賑わっていた。
何だろう?
不思議そうにその様子を見ていると、かすみがやって来て教えてくれた。
「明日悠希の誕生日なんだよ。だからみんなお祝いしてるの」
「それであんなに人が集まってるんですね」
明日?明日って確か五月十九日、私の誕生日だ。私と本多くん同じ誕生日だったんだ。
「悠希くーん。誕生日おめでとう。これ作ったんだー。良かったら食べてね」
「手作りとか、いらねぇわ」
「そういう冷たいところも好きー」
そう言うと悠希の机の上にラッピングされた袋が置かれた。それを持つと、悠希はすぐ近くに居た男子生徒に渡す。
「やる」
「まじ?いいの?」
頷く悠希を見て男子生徒は喜んだ。
みんなにお祝いされてやっぱり本多くんは人気者だなぁ。
「私と晴もプレゼント用意してあるんだよ」
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