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本多くんでも顔が赤くなることがあるんだなぁ。やっぱり好きな子へのプレゼントなんじゃあ……。
ズキッと一瞬、心の奥が痛んだような気がした。何だろう?気のせいかな?
「じゃあ次のお店に行きましょう」
「…………」
それから二人はいくつか店を回った。初めこそ悠希の買い物に付き合っていたはすが、いつの間にか自分が楽しんでいた。
「お役に立てなくてすみません……」
結局本多くんは何も買わなかった。私ってば普通に買い物を楽しんでしまって。あ、本多くんへの誕生日プレゼントも買えていない。はあ、ダメダメだぁ。
二人は美月の家の前に着いた。落ち込んでいる美月に、悠希は小さなラッピングされた袋を差し出した。
「?何ですか?」
「開けていいよ」
不思議に思いながら開けてみると、中には花飾りのついたヘアゴムが入っていた。
「これ……」
「水原さんが可愛いって言ってたやつ」
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