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「友達じゃねぇよ」
昼休み飲み物を買うため財布片手に教室を出た所、聞こえてきた悠希の声に近づくとそう聞こえてきた。
誰かと話してる?なんか深刻な話みたい……。聞いちゃダメだよね。静かに立ち去ろうとした時だ。
「本当に水原さんとは、友達じゃないんだね?」
……私?
「良かったぁ。最近二人話してるから気になっちゃって」
友達じゃないって私のこと?ダメだ、離れなきゃ……。
美月は急いで、その場から逃げるように走り出した。
「じゃあもちろん好きじゃないんだね」
「……それあんたに関係ある?」
走って自販機の所に着くと、肩で息をする。なんとか息を整えると、財布から小銭を取り出し自販機へと入れた。ガコッと飲み物が出てきた音が聞こえる。
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