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「本多くんに好かれる人は、きっと幸せですね。本多くん口では冷たそうだけど、本当は優しい人だから」
「俺別に優しくねぇよ」
「優しいですよ!?だって独りだった私に毎日声をかけてくれたじゃないですか!!そのおかげで……」
そんなこと優しくなくちゃ出来ないよ。そのおかげで今ではクラスメイトとも挨拶するのが当たり前みたいになりつつあって。それがとても嬉しいのに。
「そのおかげで今の私がいるんです。独りじゃなくなった。まあまだ挨拶くらいしか他の人とは出来てませんけどね。でもこれから頑張りますよ?他の方とも普通に話せるように」
その言葉に悠希はゆっくりと近づいてきたかと思うと、美月の肩に額をくっつけた。突然近くなりすぎた距離に美月は戸惑い、焦った。
「ほ、本多くん!?あの……!?」
何、何?この状況は一体……?本多くんの顔が近い……。すごい良い香りがするし、心臓がうるさすぎてドキドキという音が耳に響く。
「……他の奴らとなんて、話さなくてもいい」
「え?」
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