遅すぎるよ

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彼と会うことが少なくなりLINEの返事も来ることも少なくなった。 お互い進む道ができたから忙しくなった。 それでも、彼が会いたくなった時は、時間を作って会うことはあった。 それは私も会いたかったから。 [もう別れたい。] […知ってる。他に好きな人できたんでしょ。知ってるから。] […ごめん。] 彼が私じゃない誰かを好きになった。 いつも見せてくれた無邪気な笑顔を知らない誰かを照らすようになったんだ。 [俺が結婚しよう、好きって言っても笑って誤魔化すじゃん。真剣に取り合ってくれなかった。] […私、ちゃんと言ったよ。結婚してもいいって言ったよ。お互い落ち着いたら一緒に住もうって話もしたよね。] [………。] [でも、私の態度で悩まされたり傷つけてたんだね。ごめんね。] 親にも昔から言われてた。 私は表情が乏しいから相手に必ず言葉で気持ちを伝えるようにって口酸っぱくね。 恥ずかしさもあったけど、私なりに好きな事を伝えていたつもりだった。 でも、伝わっていなかったんだな。 彼には申し訳ないことをしちゃった。 [でも、付き合ってるのに他の人を好きになったのは悲しいよ。] […ねぇ、俺達の関係って何?友達?恋人?] 頭をハンマーで殴られたような衝撃だった。 彼に告白されて付き合うようになった。お互い好きだということを確認して恋人になった。 池袋、上野、浅草…デートもいっぱい行った。 好き、大好き…いっぱい伝えた。 会いたい…いっぱい想った。 それらを元々無かったかのように疑問をぶつけられて悲しかった。許せなかった。 でも、私は怒れなかった。 困惑してどうすればいいか分からなかった。 「じゃあ終わりにしようか。] ただ彼の温もりを感じたくて抱きついた。 [楽しかった。ありがとう。] そう伝えて歩き始めたけど、彼は追いかけてこなかった。
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