冷たい家族

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冷たい家族

私の朝は旦那と息子のお弁当作りから始まる。 旦那は一流企業の重役。 息子は名門高校の学年トップ。 そんな二人を応援する気持ちをこめてお弁当を作る。 お弁当ができたら、朝食を作り。 旦那が好きな鮭を焼いて、息子が好きな卵焼きを焼く。 ちょうど出来上がった頃に旦那がやって来る。 「あなた、おはよう」 旦那はあぁというと椅子に座り、嬉しそうに箸で鮭の身をさいて口に運ぶ。 無口で優しい人だ。 私を誰よりも愛してくれている。 いつも、旦那が食べ始めると合わせたかのように息子がやって来る。 「隼人、おはよう」 息子はおはようと言うと椅子に座り、嬉しそうに箸で卵焼きをつまみ上げ口に運ぶ。 二人ともモグモグと美味しそうに食べている。 そんな二人を見ながら私もご飯を口に運ぶ。
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